土地探しは家づくりにおける最難関とも言える工程です。今回は探すときに見るべきポイントをご紹介していきます。いろんな用語についても説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
✔ 土地探しで見るべきポイント
① サイズ・形状
② 地形
③ 接している道路の幅
④ 周辺の道路状況
⑤ ハザードマップ
1.サイズ・形状
土地探しの入り口は、広さです。想定の間取りや駐車場などを配置してみて、充分な面積が確保されているか確認しましょう。
また形状についても同様の検証が必要です。素直な長方形の土地であれば、自由度は高いです。しかし、旗竿地のような不整形地では、家づくりに制限が生まれることもあります。日当たりや風通しが不利な状況になりやすいため、工夫した設計が求められます。
旗竿地は絶対にやめたほうがいいですね!
決めつけるにはまだ早いよ。旗竿地にもいい点がいくつかあるんだ。
✔旗竿地を購入するメリット
・整形地(長方形など)に比べて、価格が15%程度安い (筆者実体験)
・評価額が安いため、固定資産税も比較的安い
・道路に面していないため、外観にお金をかけなくてもよいと思える
・道路に面していないため、騒音や子供の飛び出しの危険性が低い
細い部分を駐車場にしたりしている家庭もよく見るよね。工夫次第で、価格面のメリットを最大限に活用している人もいるんだ。
なるほどー。確かにコストメリットは捨てがたいです。建物とのバランスも見て全体的にで考える必要がありそうですね。
2.地形
ここまでは図面で判断できる情報についてお話してきました。次は実際の地形などについて見ていきましょう。
例えば傾斜の大きい土地はどうでしょうか。家を斜めに建てるわけにはいきませんので、斜めの土地を水平にします。通常の土地の基礎工事よりも大掛かりな工事になり、材料費も工事費も割高になります。
当然そのような土地は人気がないので、土地自体の価格は抑えられます。
であれば、結果的に価格は平面地形とトントンになるのでは?と当時の我が家も考えました。しかし工務店の方のお話では、建てる前の予想とは違う工事が必要になったりすることもあり、建ててみないとわからない(汗) とのことで、あまりおすすめはされませんでした。
3.接している道路の幅
ここまでは土地そのもののお話をしてきました。ここからはその土地の場所について確認すべきポイントを見ていきましょう。
まずはその土地が面している道路の幅です。
原則として敷地が幅4m(指定区域では6m)以上の道路に2m以上接していなければ、新しく家を建てられないと建築基準法で定められています。先ほどの旗竿地はこの「2m以上接して」をぎりぎり確保している土地なわけです。
またもう一つの条件「幅4m以上の道路に接して」にも注意しなければなりません。例えば築100年の家が空き家になり、建物が残ったまま土地が売り出されているとしましょう。そしてその土地に面した道路は幅3mです。
その空き家は土地の端ギリギリに建てられています。それを見たあなたは、我が家も同じように建築できるんだと思うかもしれませんが、そうではないのです。
この場合、道路を挟んだ場所に敷地があれば、50cmのセットバックが必要になります。言い換えると、道路との境界から50cmの位置までは、カーポートや塀などの工作物を設置できないのです。
建物やカーポートの配置は、土地の形状だけでなく、このように接道の幅によって制限されることもあるんだ。注意しておこう。
4.周辺の道路状況
もう少し視野を広げて、周辺の道路の状況も確認が必要です。
自分がよく使う幹線道路やスーパーなどへ行く道についてです。クルマがすれ違えるだけの道幅が、充分にある道路なのか確認しておきましょう。
また、小さいお子さんがいる家庭では、通学路のことも気にしなければなりません。歩道がないような細い道は避けたいところです。クルマとの接触の危険性もありますし、そういう道は街路灯が少なく暗いことが多いです。
これらの不安要素以外にも、自分の生活スタイルを想像して一つずつ洗い出していこう。例えば、「自転車で通勤通学している人は、坂道はいやだ」とかね。
ただ完璧を求めすぎてしまうと、決められなくなってしまうから、譲れないポイントがどこなのか家族で話し合ってみよう。
5.ハザードマップ
各地域で発行されている最新版のハザードマップを確認しましょう。こちらのサイト(重ねるハザードマップ)がお勧めです。洪水や土砂災害・高潮など複数の情報を一度に重ねて確認できます。
じっくり見ていくと気づくのですが、海や川が近く不利なイメージの場所でも、意外に浸水履歴がない場合もあります。内陸に向かって、だんだん高くなっていたり、川の護岸工事が完了しているなどが理由に挙げられます。
リスクが高い土地はやはり比較的安価な傾向にあるんだ。その代わり、地盤強化や基礎の嵩上げ、補強が必要になってくるんだ。
あ、道路からやけに高いところに家が建っている地域をみたことあります。
そこはおそらく海抜が低い地域なんだろうね。そういった対策をすれば大丈夫という人もいるし、どうしても避けたいという人もいる。少なくとも家族内では共通の価値観を共有しておこうね。
まとめ
これら以外にも、さまざまな建築制限があります。まずは今回ご紹介した項目をチェックしながら、いくつか候補を絞ってみましょう。その後、ハウスメーカーの方に建築可能かどうか確認するとよいでしょう。また別の記事にも書いてありますが、我が家のようにハウスメーカーからの紹介で運命的な土地との出会いがあるかもしれません。土地探しとても大変な作業ですが、あきらめず継続しましょう!